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続・Wuppertal留学日記

2016年10月から2017年3月頃まで、再度留学する機会に恵まれました。前回に引き続き、大学の様子や体験などを書き残していこうと思います。

(2016年11月22日(火):曇り) 哲学サークルとの出会い

今日は夕方になってポーランドの友人の誘いでKneipeへ行くことに。ポーランドの彼は哲学専攻でハイデガー研究をしているのですが、今週末にカンファレンスがあるらしく、各地から同じく哲学専攻の学生たちが集まってきているのだそうです。日本からも彼の友人が来ているとのことで、そんなわけで私も招いてくれたのでした。

日本から来ていたのはドクターの学生で、カンファレンスではドイツ語で発表をするのだと話してくれました。文系で国際学会に出ている学生に今まで出会ったことがありませんでしたので、驚きました。

アジア以外にも中東など各地からの学生がKneipeで集まって飲んでいました。みんな飄々としていてフレンドリーなのですが、ほとんどが博士後期課程の学生だったようです。

日本の彼も、私からしたら5つほど年の離れた先輩にあたるのですが、中々面白い人生哲学の持ち主でした。日本語を使うとかしこまってしまうという理由から、日本にいる際にも友人とはドイツ語で話していたそうなのですが、こちらに来てからも同様の理由からか、ほとんど日本語は封印されていました。
日本人とドイツ語で話すことは今までほとんどありませんでしたので、なんだか不思議な体験でしたが、確かにドイツ語でなら妙にかしこまってしまうこともなく話すことができます。"Du"を使うことも許していただけましたので、余計に距離感を感じることなく会話ができたのだと思います。

博士課程(特に文系)はいばらの道というイメージが強いのですが、こうしてインターナショナルな場で活躍している姿を見ていると若干の憧れを覚えます。当然果てしない苦労をされてきているのでしょうが、うまく自己実現の道を見出しているような、そんな印象を受けました。

自分は未だに何に人生を使うべきか考えあぐねています。25にもなってこんなことを言っているのは甘え以外の何物でもないのでしょうが、人生設計がまるでできていません。学部時代にも友人たちが就職活動に舵を切っていく中で、私はそうした割り切った行動ができずに前回の留学をしたのです。そのおかげで良い卒業研究のテーマが見つかりましたし、自身の興味も広げることができました。その延長に大学院進学と今回の留学があるのです。
ドイツにいると30代の学生も多数おり、博士課程の学生もそこまで珍しくありません。文系であってもそうです。そのようなわけで、ここにいる限りにおいてはこの先に進んでしまうのもありなのではないかと考えてしまうのですが、日本に戻ると途端に考え方が保守的・安定的になります。どのような決断をしたところで先のことは分からないわけですが、私はチャレンジ精神に乏しい節があり、逃げ腰な考え方をしてしまいがちです。自分がやりたいことも深層心理の中にはあるのかもしれませんが、何らかの形で就職先を探す以外に自分が進める道はないような気もします。そろそろ決断を下さなければならないというのに、いつまでも精神的に幼稚だなぁと自分に対して情けなさを覚えます。その一方で、学部時代に周りに流されて就職活動をしなかったことはそれなりに自分に対して意味があったように思いますし、もう少しじっくり悩んだ方が良いような気持ちもあります。度し難く贅沢な生き方ではありますが、せっかく再度の留学の機会を得ているのだし、こちらの人たちの人生観に影響を受けてみるのもありかと思っています。