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続・Wuppertal留学日記

2016年10月から2017年3月頃まで、再度留学する機会に恵まれました。前回に引き続き、大学の様子や体験などを書き残していこうと思います。

2016年12月11日(日):Ritter-Sport-Museum

今日は9時過ぎまで寝てしまっていましたが、おかげですっかり元気になりました。やはりバスで寝ても疲れはとれていないのだということがはっきりしました。布団はいいですね。

Yさん宅で朝食を共にし、お昼過ぎに家を出てRitter-Sport-Museumへ向かいました。
Stuttgardで有名なものといえばダイムラーベンツ、ポルシェ、そしてRitter-Sportです。Ritter-Sportというのはチョコレートのメーカーで、商品は世界中(日本含む)に輸出されています。それだけ有名なので大きな町に本社があるのかと思いきや、StuttgardのWaldenbuchという小さな田舎町に本社があり、工場もここに併設されています。Stuttgard中心地から電車とバスを乗り継いで一時間ほど南へ行ったところにあります。

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▲町の入口に立っているRitter-Sportのモニュメント

さて、Ritter-Sportという名前なのですが、私にはとてもチョコレートの会社とは思えませんでした。というのも、Ritterはドイツ語で騎士という意味の単語で、それに加えてSportなどというのですから、単語のイメージだけですと馬上スポーツ関連のグッズを作っているメーカーなのではないかなどと思ってしまいます。

道中Yさんに質問してみたのですが、「それこそ博物館に答えがあるさ」とのお返事。どうやら理由は知らないようです。ただ、Ritterというのは確かに騎士という単語ではあるのですが、創業者の苗字でもあるそうです。創業者はAlfred Ritterという方だそうですが、おそらくその家系がかつては騎士だったのだろうというのがYさんの見解でした。
ただ、Sportについては依然として謎です。

博物館までの通りは、Alfred-Ritter-Straßeと名付けられており、創業者の名前がそのまま使われていました。やはりこの地域の名士といいますか、代表的な人物として大事にされているのでしょう。

博物館はチョコレート博物館と現代美術博物館が併設された形になっていました。Ritter家の末裔が芸術家なのだそうで、Ritter-Sportのデザインを模したようなアート作品が並べられているのだそうです。ただ、今回は時間がなかったためチョコ博物館しか見ていません。

Yさんの予想通り(?)、Sportの謎についてもしっかり解説されていました。
まず、当初チョコレートの名前は「Alrica」(Alfred Ritter Canstatt)といったのだそうです。CanstattはStuttgart郊外の地区の名前(Bad Canstatt)ですので、創業者と地域の名を組み合わせた商品名だったわけです。ここまでは納得です。分かりやすい命名だと思いませんか?

当初はCanstattに本社があったということなのですが、それが1930年になって現在のWaldenbuchへと移転しました。その二年後に、Alfredの妻であったClara Ritterの発案で新たなチョコレートが作られました。それが、現在のRitter-Sportのトレードマークになっている正方形の板チョコです。
長方形の板チョコだと服のポケットに入りきらず、持ち運ぶ際に折れてしまうということが気になったためそのようなアイデアが出てきたのだそうです。この時に「スポーツジャケットにも入るチョコレート」というコンセプトが打ち出され、名前もそれに合わせてRitter家のSportschokoladeとなり、それが転じてRitter-Sportという現在の名前に落ち着いたということだそうです。

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▲回答が書かれているパネル

なるほど!
謎が解けました。他にもパッケージの変遷などあれこれ展示がありましたが、私にとってはこの謎が解決したのが最大の収穫でした。ネットで調べればすぐにわかることだったのかもしれませんが、旅行者にそれは言いっこなしです。現地に来て、見て、分かったということで、経験的に学び取ったことに意味がある...ということにしておいてください。

博物館にはチョコショップも併設されていました。Yさんが「ここではまだ正式に商品化されていない新しい味のチョコレートも購入できる」という情報を教えてくれました。そんな面白いシステムがあるとは!あれこれ一通り購入して典型的な旅行者といった楽しみ方をしてきました。自分がこんなにチョコレートに興味があるなんて知りませんでした。そういえばいつも甘いものを食べているし、結構重度のチョコ中毒かもしれません。新たな自分を発見しました。

さて、Yさんは明日ミュンヘンの大学で講義があるということで、ここでお別れと相成りました。Schwabstraßeの駅まで一緒に移動し、そこで別れたのちは自分たちだけでBenz-museumへ行ってみることにしました。

ところが、帰りの時間を鑑みるとほとんど展示を見ている余裕がありません。博物館まできてみたものの、これは入館料を払うのは惜しいということになり、無料で見ることができるミュージアムショップに併設されたエリアだけを見て帰ってきました。
そういうわけですので、特にここで学んだことはありません。強いて言うならベンツはお土産すら高級品だらけだったということが発見でした。確実にブルジョワをターゲットとしています。念のため断っておきますが、「ベンツ饅頭(12個入、800円)」みたいなものは一切ありません。

その後は、中央駅付近でクリスマスマーケットに寄り道しながら、Bietigheim-Bassingenというところまで行きました。

今回の帰路は、BlaBlaCarというサービスを使って予約していました。これは、一般人が運転する車に相乗りするようなシステムです。長距離を一人で運転する方がオンライン上で空席を販売しており、それを購入して予約し、相乗りさせていただくというシステムです。運転手は利用者によりレイティングされており、またBlaBlaCarの規約を遵守するという契約でシステムに登録されているため、安全で予約可能なヒッチハイクといった体裁のサービスです。

駐車場で約束した方の車を見つけるのに手間取って迷惑をかけてしまいましたが、特に問題もなくスムーズに乗せていただけました。もう一人同乗者がおり、その方が助手席へ行ってくれたためこちらはほとんど言葉を交わすこともなく道中眠りこけていました。物言わぬ不気味なアジア人を後部座席に乗せた運転手はさぞ気分が悪かったことでしょう。が、こちらは快適にデュッセルドルフまでの車中を過ごすことができました。

何より、バス移動で8時間かかったところが4時間弱で移動できてしまうという点がこのサービスの驚くべきところです。バスよりもはるかに体力的に楽です。
今後はこれも使ってみようかと思います。ただ、そのためにもドイツ語でもう少し会話できるようになりたいところです。