続・Wuppertal留学日記

2016年10月から2017年3月頃まで、再度留学する機会に恵まれました。前回に引き続き、大学の様子や体験などを書き残していこうと思います。

(2016年10月20日(木):雨/曇り) 授業の履修について

10時前に起床、11時頃活動開始。今日はまたしても曇天で雨もちらほら降っている様子です。

先日資料を頂いた歴史学界隈のスターター向け相談会が10時から12時まで開催されているらしかったので、そちらに行くことにしました。

部屋に入ると、プロジェクターを使ってガイダンスのようなものが行われています。
てっきり個別相談会なのかと思っていたのですが、どうも一通り段取りが決まった形の説明会だったようです。
自由入退室のイベントだと思って気を抜いていましたが、かなり遅れて入った形になってしまったようでした。
いやはや。

会で説明されていたのは、履修登録システムWUSELの利用法などだったように思います。
正直なところ、何を言っているのか聞き取れない部分が多く、ほとんど情報を得られなかったのです。

会の終了後、昨晩作った資料をもって取りまとめ役の学生さんに話を聞きに行きました。結局資料を使うことはなかったのですが、幾つか質問してみていろいろ分かったことがありましたので以下まとめます。

Q. 短期の交換留学生でも通常授業に参加することは可能か?
A. 全く問題ない。ただし、試験を受けたりするとなると別途手続きが必要な場合もある。

Q. ドイツでドイツ語力を証明できる書類を持っていない(DSHなど)が授業を履修できるのか?
A. OK。資格がなければ取れないという形式ではない。

Q. 授業を履修する場合はWUSELで登録すればそれだけで良いのか?
A. ”授業を聞きに行くだけ”ならば登録する必要すらない。WUSELでの登録は、”試験を受けるため”に必要な手続き。したがって、単位を気にしないモグリは勝手にやってよい。

Q. 自分の研究に関連する分野の先生がいれば一度話してみたい。
A. 先生のところへ突撃訪問しても良いが、まずはこちらの大学で面倒を見てくれている先生(国際交流課 / チューター役の教員)を介して連絡を取ってもらうのが得策。

ということで、一般授業の聴講はどうも自由にできるということらしいのです。
これはありがたいシステムです。早速部屋に帰り、WUSELで授業を探してみました。
今目を付けているのは大体このあたりの授業です。

・Europa in der Zwischenkriegszeit
・Europaeische Geschichte im 19.Jahrhundert: Themen, Perspektiven und Vermittlung
・Europa in Zeitalter der Aufklaerung

ほとんどの授業が来週からです。ドイツ語コースも来週からですので、うまいこと時間を調節できれば良いのですが。
仮に時間が重なっているものがあったら、今回は一般講義を優先したいと思います。

私は戦争記念碑という歴史関係の分野を研究しているわけなのですが、所属している学部は史学科ではありません。
それどころか、日本で所属している大学のキャンパスは、理系優位なところです。
そのため、授業も技術系のものやビジネス系のものが多いのです。
表象研究めいた授業など、私の分野にかかわりのありそうなものもいくつかあるのですが、いずれにしても歴史学ディシプリンは私の中にありません。
先生方は非常に面倒見のよい方が多く、副ゼミの参加にも寛大な文化があるおかげで色々学ばせていただくことができています。
学部時代から数えれば5~6のゼミにお世話になってきているので、おそらく学費の元を取るぐらいの経験・学びの場を手に入れてきたはずです。
ただ、それでもやはり足りないものはあって、特に今の研究にとって足りないものは歴史学的なものの見方や考え方なのではないかと思っています。

こちらで歴史学の講義を受けることでそのあたりの私にかけている部分を何とかして埋めることができれば、いや何が足りないのかはっきりさせることができるだけでも良いのですが、とにかく日本の大学では身に着けられないものをこちらで発見し、できることならば習得してしまいたいと思います。
いずれにしても、留学中は知的な刺激を受けることが日本にいる間より多いのでモチベーションを保つことはできそうです。
いやになったらまた戦車博物館でも見に行って充電すればいいやという気持ちでいますが、とにかくこの半年で可能な限り多くのものを吸収してみせます。

午後は先日のコブレンツの陸軍顕彰碑についてのまとめ資料を作っていました。
まだ完成には程遠く、要塞そのものの性格についても読めていませんが、今後一週間くらいで何とか形にしてしまいたいところです。
完成次第日本で面倒を見てくださっている先生方に活動報告として送っておきたいと思います。
まだ到着報告すらしていないのですが、なんの成果もなしにメールをするのも恥ずかしいので、とりあえず現地調査をしましたという体だけでも整えたいという安いプライドがあるのです。

夜はKneipeで国際交流課の集まりがあるということだったので顔を出すだけ出してみたのですが、半日家に籠っていたこともあってとっさに人と話すことができず、一人でバナナヴァイツェンを飲んでいました。そうしたら日本人学生の友人が声をかけてくれたので二人でご飯を食べて帰りました。
彼の社交スキルの高さは心から尊敬します。「いまいち何を言われているかわからないから雰囲気で会話をしている」などと言うのですが、周囲の皆と打ち解けて仲良くなっていく様を隣から見ているとただただ感心してしまいます。日本人離れした社交スキルです。見習いたいものですが、これは性格の問題のような気もします。

そんなことをしていたら眠くなってしまったので、部屋に帰って即ベッドに入りました。
久々に24時前に眠りにつくことができました。