続・Wuppertal留学日記

2016年10月から2017年3月頃まで、再度留学する機会に恵まれました。前回に引き続き、大学の様子や体験などを書き残していこうと思います。

(2016年12月3日(土):晴れ) 反省すべき過ごし方

今日はまたしても半日寝ていてしまいました。

家で作業することが最近できていなかったため、今日は研究活動日にしようかと思っていたのですが、こんなのばかりです。

そろそろ焦りを感じ始めていますが、未だまとまった成果を出すことができていません。また、先日書いたように悪口サークルの人付き合いにハマってしまっている節もあり、一人で研究に打ち込む努力を怠っています。まさかこういうことになるとは思っていませんでした。

日本では半年間友人ができずに拗ねていて活動しておらず、こちらにきて人間関係に恵まれ始めたらそれにハマって活動しないなんて、度し難い限りです。ただ、自分の周りの環境が変化し、心境がそれに合わせて変わっていくのは結構楽しくもあります。これもまた一つの学びのような気がします。

とはいえ、本業は本業でしっかりこなさなければなりません。色々中途半端に読んでいる本がありますので、レジュメづくりを進めていきます。

(2016年12月2日(金):曇り/晴れ) 寿司パーティ

今日は授業終了後、友人に誘われて寿司屋に行くことになりました。

トルコのMくんが最近初めて寿司を食べたらしく、もっと色々な和食を食べてみたいということになったのだそうです。

和食といえばデュッセルドルフということで、日本の友人一人とMくん、さらにイラン人の友人も交えて4人で寿司屋探しに向かいました。
Immmermann Strasseという日本食や日本の本屋などが立ち並ぶことで有名な通りがあるのですが、そこで「Okinii」という寿司屋を見つけて入りました。

ランチは15.90ユーロで食べ放題という素晴らしいシステムで、寿司を始めとして天ぷら、たこ焼き、焼きそば、餃子、枝豆、焼き鳥などと日本の居酒屋にありそうなメニューも揃っていました。
和食を色々紹介したいということで、寿司を一通り注文しただけでなく、サイドメニューも一通りチャレンジすることになりました。
Mくんは箸の使い方に苦戦していましたが、和食が気に入ったようで喜んでいました。が、それも最初の30分で、次々に運ばれてくる揚げ物や焼き物を見て「君たちは僕を殺す気なのか?」などというくらいに満腹感に苦しめられていました。実のところ他人事ではなく、こちらもやや注文し過ぎたなと反省してしまうくらいに苦しくなってきました。何とかして全て食べ切りましたが、この店のシステムは食べ残しに対して罰金を科すというものだったため、危ないところでした。

その後、あちこち散歩をして中央駅へ帰りました。僕と日本の友人はその後ケルンへ行って、別の友人たちと合流してクリスマスマーケット観光をすることになっていました。

ケルンは大聖堂の周りだけでなく、5~6箇所でクリスマスマーケットが開かれており、一通り見て回るのは中々骨が折れます。結局22時過ぎまでかけて4箇所ほど見て回ったのですが、ヴッパタールにはないような店も多く、またこれまで見たことのない雰囲気の市場もあり楽しむことができました。

とはいえ、最近歩き回って観光してばかりで疲れてしまうことが多いです。繰り返し書いてはいますが、やはり私は体力がないようです。

(2016年12月1日(木):曇り) いつもの面々

ここ二日間の食事会で招待していた人たちが洗い物をしてくれるという話になっており、授業終了後にまたしても鍋会メンバーと顔を合わせていました。

最近絶え間なくこの人たちと会い続けています。特定の人たちと癒着関係を築いてしまうのはあまりよろしくないことなのかもしれません。半年の留学期間ですのでもっと幅広く人と知り合った方が良いかもしれないとも思います。
しかし、この人たちと集まっていると日々の不満や他人の悪口などを遠慮なく言えるため、好んで集まってしまっています。
私の指導教員は「悪口を言わない人間は信用できない」とよく言っていました。最初はなんだか極端な表現だと思っていたのですが、最近は完全にこれが座右の銘と化してきました。やはり悪口を言い合える関係というのは貴重です。遠慮なく物事を言っているのだということの一つの証左が悪口のような気がするのです。

私は今まで遠慮のない人間関係をうまく築くことができていなかったように思います。
同期の学生にも敬語を使ってしまったり、妙に気を遣ったりしてしまうことが多くありました。ましてや、年齢が離れてしまうと相手への距離感はより増してしまいます。部活やサークルの先輩たちにはうまいこと甘えられていたのですが、その先輩たちは皆卒業してしまいました。自分が先輩の側になって、後輩と仲良くなることの困難さにようやく気付かされたわけです。
先日の哲学専攻の彼が、日本語を使わなかったというのもうなずける話です。日本語で話していると、意識しない限り敬語ばかりになってしまうのです。その点、こちらにいる間はそのあたりのことが問題になりづらいから居心地が良いのかもしれません。

このように書いてしまうと印象が悪いかもしれませんが、一緒になって悪口を言い合える相手は確かに信頼できるのです。もちろん、私も陰で悪口を言われている可能性はありますが、そんなことはこの際どうでもいいのです。
研究とは一切関係ありませんが、指導教員から人間関係のコツを学ばせていただいたように思います。悪口を言い合えるようになってから、お互い遠慮がなくなって気楽に話せるようになりました。今や友人たちは私の部屋の備品を勝手に使ったり、ご飯を食べていったりといったことを恒常的にしてくるのですが、こうしたことは私にとって一切不愉快ではありません。それどころか、こうした距離感というのは今までに味わったことがないほど心地よかったりします。精神的に開放されたような気分です。
偏った人間関係に陥っているのではないかという不安を抱く反面、こういう人間関係を大事にしたいとも思っている点が最近の心理的葛藤です。

夜はKneipeの交流会に顔を出したのですが、会いたいと思っていたトルコのMくんは今日は来ていませんでした。代わりにポーランドの彼が来ていたので、カンファレンスがどうだったのか聞いてみました。彼はカンファレンスを聞きに来てほしかったらしく「どうしてこなかった?悪い男だ!」と日本語でなじられました。といっても、彼はフランス語で発表するといっていたので、その場にいても私はボケっとしていることしかできなかったでしょう。久々にこの交流会に顔を出しましたが、大して新しい出会いはありませんでした。ここでもメンバーが固定化してきつつあります。これはこれでいいのか...?

(2016年11月30日(水):曇り) うどん会

今日は昨晩の鍋の残りを晩御飯にしようとしていたのですが、しめのうどんを購入していたのを思い出してそれを使うことにしました。

昨日の鍋は参加者全員から代金を徴収していたため、うどんを一人で食べるのも協定違反のような気がします。一応昨日のメンバーには連絡しておこうと思い、声をかけてみたところ再び皆集まりました。

結局夜遅くまで皆とだらだらと話していました。研究の話になったのですが、思いの他興味を示してもらえたのが嬉しかったです。
研究資料を見ていただけるとのことだったので、一通りまとめた資料を彼らに送りました。

人から興味を示してもらえるとやはり元気がでます。もっと他の人にも話をしてみようかなと思いました。

 

(2016年11月29日(火):晴れ) 鍋会

今朝はドイツ語の小テストがありました。チャプター二つ分のまとめテストだったのですが、昨日友人に誘われて勉強をしていたおかげかそれなりに手ごたえがありました。何より、テストに間に合うために久々に遅刻せずに授業教室についていたというのが私にとっては新鮮でした。最近は早くても10分以上の遅刻をしていました。そんなわけで、積極的に日本人の評判を下げてしまっています。

授業終了後には、デュッセルドルフに行って食材を購入し、和食会を開く予定でした。
当初の予定では親子丼を作る予定だったのですが、一緒に買い物に行った友人とアジアマーケットの品ぞろえを眺めているうちに気持ちが鍋に向いていってしまい、結局鍋会を行うことにしました。

私は親子丼はだったのですが、赤から鍋の素を見てあっさり転向しました。ついでに、白菜やニラ、糸こんにゃくに豚バラ肉など、ドイツのスーパーではあまり見かけない食材も一通り手に入ったため、日本で作るものと大差ない鍋料理ができました。

鍋は赤からとめんつゆの二つを作り、ご飯を鍋いっぱいに炊いて友人を3人招いたのですが、数時間でほぼすべて平らげてしまいました。
私は日本では自宅生ですので、あまり人を家に招くことができませんでした。こうして人を招いておもてなしするというのは、かねてからのささやかな夢でしたので、非常に楽しく時間を過ごすことができました。

最近はWuppertalも気温が劇的に下がっており、今日の朝などは-6度だったといいます。そんな気候ですので、温かい鍋は非常に安心感のある料理でした。ドイツでもこういう料理ができるというのが今日の発見でした。とはいえ、ほとんどのものがデュセルドルフのおかげで揃ったので、「ドイツで~」と一般化できるわけでもないのかもしれませんが。

(2016年11月28日(月):曇り/晴れ) Wuppertalのクリスマスマーケット?

ドイツ語コースでは明日の朝テストが行われるそうです。最近予習復習をあまりしっかりやっていなかったのですが、この機にまとめて復習しておこうと思いました。すると、喫煙サークルのメンバーがみんなで図書館で勉強しようと誘ってくれました。今日は夕方まで一切予定がありません。彼らの誘いに乗って、ドイツ語勉強会に参加することにしました。

16時頃まで図書館で勉強していたのですが、人と勉強していると自分が見落としているポイントを指摘してもらうことができたりとありがたい効果があるのだということが発見できました。私はそもそも真面目に机に向かってきた経験があまりないうえに、万が一勉強するにしても他人と同席して何かするなんてことはほとんどありませんでした。たまにはこういうのもいいですね。

勉強会ののちは、日本人の友人たちとWuppertalのクリスマスマーケットへ行くことになっていました。慌てて洗濯物などを終え、家を出たのですが、17時前後だというのに既に外は真っ暗でした。

Wuppertalのマーケットは、駅前から路地に沿って細長く伸びた形をしています。クリスマスマーケットにはいくつか典型的な食べ物・飲み物があります。今更ながら、いくつか紹介します。

・Reibekuchen
じゃがいもで作ったパンケーキ状の揚げ物。
アップルソースをつけて食べるというのが伝統的な流儀らしい。
何もつけないと油の塊のようでくどい味ではあるが、極寒の外で食べる分には気にならない。

・Champignon
マッシュルームにソースをつけて炒めたようなもの。
玉ねぎが添えられている場合もあり、中々スパイシーでおいしい。
ガーリック風味のマヨネーズのようなソースを付けて食べることが多い。

・Bratwurst
いつも通りの焼きソーセージ。
パンに挟んで食べる。
出店がたくさん出ていて、大抵どこのクリスマスマーケットでも食べる機会はある。

・Glühwein
スパイス入りホットワイン
赤が典型的だが、白もある。
飲むと温まるという評判だが、大抵冬の夜の寒さの方が勝ってしまって効果は薄い。
家で飲んだ方がじっくり温まることができる気がする。

その土地オリジナルデザインのマグカップにワインを注いでくれるため、あちこち観光に行っているとマグカップのデザインを見ているだけでも楽しむことができる。
カップは飲んだ後に返却するとお金が帰ってくるというデポジット方式で、裏を返せばお金がいらないならばカップを持ち帰っても構わない。

・Eierpunsch
卵酒
ミルクセーキにアルコールを注ぎ込んだようなもので、甘いわりにアルコールが強くて不思議な味。
クリームを添えて飲んだりする。


といった感じです。
商店街に沿ってそんなお店を見つつ、かわいいデザインのマグカップでホットワインを提供しているお店があったらそこで一杯飲んでいこうと思っていたのですが、残念ながらWuppertalらしいものは見つかりませんでした。Schwebebahnなどがデザインされていたらそれだけで買いだったのに、と思いましたが仕方ありません。

まぁ今回は帰ろうかしら、などと思っていたら「さて、デュッセルドルフでも行きますか」と一緒に来ていたPさんが言い出しました。てっきり冗談かと思っていたのですが本気だったらしく、流されてそのまま電車に乗り込んでしまいました。

デュッセルドルフに着いたら着いたで、クリスマスマーケットが目的だったはずが「いやぁホットワインなんか飲んで酔った後はやはりラーメンが食べたい。せっかくデュッセルに来たのだからラーメン屋に行こう!」と瞬時にラーメン狂に変節し、大してマーケットを見ることもなくラーメン屋に向かうことになりました。完全に引きずり回された形になりましたが、こちらはこちらで楽しむことができたのでまぁいいやという感じです。

唯一寄ったクリスマスマーケットの出店ではホットココアを注文したのですが、「え、ホットココアですか?お酒なしでいいんですか?クリームもいらないんですか?」などと店員から呆れ顔をされました。こういう店員の対応が私にとってドイツを象徴するものの一つです。心地いい雑な対応でした。

 

(2016年11月27日(日):?) 終日のたり

私は普段から寝坊助なのですが、今日は珍しく?意図的に一日中寝ているつもりでいました。最近人と会ったり出かけたりする予定が激しく入っており疲れが溜まっていたのです。一日中何も予定が入っていないという日は久しぶりだったので、充電日として使おうというわけです。

一度11時くらいに目が覚めたのですが、朝食を食べて改めて布団に入ったら18時過ぎになっていました。寝すぎというくらいに寝たのですが、ここまでじっくり寝たのは久しぶりだったためもあり非常にすっきりしました。ただ、今日は天気がどうだったのかということすら知りません。

その後は夕食を作った以外はこれと言って活動らしい活動はしていません。明日からまた頑張ります。